先日、拙書『12歳でもわかる!決算書の読み方』の読者から質問のメールをいただきましたので、この場をお借りして回答いたします。

質問の内容は、
「純資産合計がマイナス(たとえば、資本金1000万、利益余剰金-1200万)の場合についてどのように似顔絵をかけるのですか?」

債務超過時の作図法についての質問です。
本作中では説明しておりませんでしたが、発売時に実施したアマゾン・キャンペーンの読者特典中で使用した事例を再掲しておきます。

具体的には、米国の航空会社アメリカン航空の2009年度貸借対照表で、
この時点で、34億ドル(!)の債務超過になっています。

20120323

債務超過時には、このように右列の負債部分を伸ばして記述すれば、よろしいかと思います。

なお、アメリカン航空は、この後、2011年11月に米国破産法第11章の適用を申請し、破綻に追い込まれています。
http://www.afpbb.com/article/economy/2843238/8141959

やはり、ここまで「右下がり顔」になると復活は厳しかったようです。

そもそも、この「似顔絵」って何なんだ?
と思われた方は、 『12歳でもわかる! 決算書の読み方』をご参照ください。

また、4月3日に発売する「借金を返すと儲かるのか?」の文庫版『儲けにつながる「会計の公式」』には、新たにB/S似顔絵分析法の解説も補筆しましたので、お急ぎでない方は、こちらもお得であります(2色刷りでも800円!)。