先日、私が監修のお手伝いをした「会計の地図」(著者 近藤哲朗 (チャーリー)さん、 沖山誠 (きょん)さん)の中国語版が刊行されたことをお伝えしましたが、その際に、既に台湾版も刊行されていることを知りました。
そこで、台湾版の販売状況を台北で視察してきましたので、台湾の書店状況と合わせてご報告しておきましょう。
2014年に拙書「早い話、会計なんてこれだけですよ!」の台湾版を刊行した際にも、台北市内の書店を回ってきたのですが、この9年の間に台北の書店事情は大きく変化していました。
まず、台北駅の近くにある重慶南路。ここは、予備校や専門学校が集まっており、多くの書店が軒を並べるエリアでした。東京でいえば水道橋やお茶の水に似た雰囲気の通りです。
しかし、2023年時点では、ほとんどの書店が撤退しており、残っている書店は受験書籍だけを扱う専門書店になっていました。新刊や一般書籍を扱う書店は三民書局の1軒しか見当たりませんでした。
また、台北駅の隣で、日本人観光客にも人気のある中山駅の地下街には、古書や専門書籍を扱う小さな書店が集まる中山地下書街がありました。
この中山地下書街にあった書店は全て退去し、跡地は誠品書店に置き換わっていました。
このように、台北市で新刊を扱う書店は、ほぼ誠品書店(the eslite bookstore)しかないのが現状です。誠品書店は東京の日本橋にも出店しているため、ご存じの方も多いと思います。書店の名を冠しているものの、店舗の中心は雑貨や食品などの書籍以外の物販であり、台北の101や中山にある大型店舗は書店というよりもデパートの様相を呈しています。
書籍販売はネット販売や電子書籍に移行が進んでいるため、リアル書店の生存の厳しさはどの国も同じですが、韓国ソウルに続いて台北でも、大型書店以外の新刊書店は撤退を余儀なくされています。
このように一般書籍を扱っている書店は大型書店しか残っていないため、「会計の地図」台湾版はどの書店にも置かれていましたが、販売から半年ほど経っているため、いずれの店舗でも棚差しの状態でした。
せっかく台北まで来て、このまま帰るのも癪なので、平積みの書店はないかとさらに探索を続けた結果、遂に見つけました!
忠孝復興駅の紀伊国屋書店(日本の紀伊国屋書店が台湾に出店している店舗です)で平積み展示。さらに、棚でも面陳列されておりました。
書店員さんに感謝を伝えつつ、最後に(嫌がる)店員さんの写真も(無理やり)撮らせてもらいました。
(おまけ1:台湾のコロナ事情)
台湾の空港内ではマスクの着用を強制されます。また、市内の地下鉄内では、ほぼ100%の人がマスクを着用していました。海外の報道や映像を見ていて、今頃マスクをしているのは日本人だけと思っていましたので、これは意外でした。
なお、台湾のマスクは黒や茶色、緑など色付のものが主流で、店頭で販売しているマスクの9割は色付きです。白色のマスクを着けている人はほとんどいないため、街角で白いマスクを着けていると日本からの旅行者とすぐにわかります。
(おまけ2:台湾のWBC事情)
台湾はプロ野球リーグもあり、野球が盛んな地域です。今回のWBC1次リーグも開催されましたが、決勝トーナメントに進めませんでした。
しかし、WBC決勝の日本-アメリカ戦は早朝から地上波のテレビで放映されていたため、路上の朝粥屋のテレビでも流れていました(皆さん、特に興味無さそうでしたが)。
「「会計の地図」台湾版の刊行と台湾の書店事情」へのコメント
コメントはありません